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「なぜ照明拡大鏡メーカーがデスクライトを発売したのか?」

いつもお世話になっております。
照明拡大鏡のオーツカ光学の浅見です。
今月もオーツカ光学営業部のメルマガをお送りしたいと思います。

今回のテーマは「なぜ照明拡大鏡メーカーがデスクライトを発売したのか?」です。
是非、ご一読下さい。

オーツカ光学では、2021年の2月に「LED作業・検査照明 モデライトML230F」を発売致しました。

この製品は、照明拡大鏡製造メーカーのオーツカ光学としては初めての汎用照明になります。
今までにも「LED表面キズ検査照明 バーライト」シリーズの様な、目視検査に特化した検査照明は発売をしていますが、
今回の製品は名前の通り「作業」や目視での「検査」にお使い頂く事を主眼に置いた製品で、
パネル型のLED照明とフリーアーム式の本体を装備した製品になります。

ここまでお読み頂いた方の中には「オーツカ光学って照明拡大鏡の専門メーカーだよね?
なんで普通のデスクライトを?」とお思いの方もいらっしゃると思いますので、今回その辺りをご説明したいと思います。

入社以来の20数年間を照明拡大鏡のPRに努める中でいつも感じていた事が有ります。
こんなに一所懸命にPRを行い、実際に数多くのユーザー様に製品を導入頂いているにも関わらず、
デモに行って感じるのは蛍光灯(最近はLED)のライトだけで検査を行っていらっしゃるユーザー様がなんと多いのだろう、
と言う事です。
PRを始めた頃は、まだまだ製品が知られていないからと思ったりもしましたが、
最近はどうもそれだけでは無い様に感じています。
照明拡大鏡を使わない理由は色々有ると思いますが、想像するに以下のような感じでしょう。
・照明拡大鏡を使うと目が疲れる
・作業効率が上がるか心配
・検査員が使いたがらない
・そこまで検査精度を求められていない
他にも理由は考えられますが、要は専用の機械を使ってまでやる必要は無いとお考えの方が多かった様です。
検査員のいるスペースには作業台が有り、この作業台に備え付けの照明や補助的に設置したデスクライト、
或いは室内照明だけで検査を行うケースが非常に多い、私見では50%以上の現場でこういった照明だけを利用して
目視検査を行っている様に感じます。

今まではこの壁を乗り超えようと、必死になって照明拡大鏡のPRを繰り返してきましたが、
ここでもう一つの疑問が浮かびます。
「照明だけで検査や作業をしたい人に照明拡大鏡は必須のアイテムなのか?」と言う事です。

使いたくない、或いは使う必要が無い方に無理やり製品を販売する事は出来ません。
今までの思考は少し供給側の都合に偏り過ぎなのでは無いか?
社内でそんな話をする中で、湧いてきたアイデアが
「普通に使えるデスクライトが有ればお役に立てるフィールドが増えるのでは無いか」と言う事でした。
とは言え、本当に普通のデスクライトを造っても既に先発メーカー様が数多くいる分野ですので、
専門外のオーツカ光学が発売しても存在が埋没しそうです。

そこで、「製造業の現場で長期間使用が出来る堅牢で信頼性の高いLED照明」と言うニッチなコンセプトを基に
早速開発会議に図って社内PRを行い、発売されたのがこのモデライトML230Fなのです。
照明にはOLIGHT3LやOLIGHT 5で使用しているパネル式のLEDを採用。
2012年6月の発売以来、現時点(2021年4月末)までLED切れやLED自体の故障が無い高い信頼性が売りの照明を、
無段階の光量調節機能付きで標準装備。
この照明は下側にLED素子が向いていないので、反射性の高いもの見てもLEDが点々と映り込まない優れモノの光源です。
また、照明部分を保持するアームには、オーツカ光学伝統のオールメタル構造のフリーアームを装着。
照明拡大鏡用のフリーアームとして1.5kg以上のレンズを保持する高い性能を持つもので、
照明部の位置決めや保持を自由に行う事が可能です。
製造業の現場では、オイルミストの付着による脆化で樹脂部品の破損が発生するケースが有りますが、
モデライトML230Fではそんな心配はご無用です。

また、折角照明拡大鏡の専門メーカーが作るので有れば拡張性も持たせようと言う事で、
オプションの「作業補助レンズML-WAL」もご用意致しました。

マグネット吸着によって取り付けるこのレンズには角形レンズ1個(2倍)と丸形レンズ2個(4倍と7倍)が備わっているので、
ML-WALを取り付ければデスクライトとしてだけでなく照明拡大鏡的な使い方も可能な設計となっています。
このレンズを装着した場合、従来の照明拡大鏡と違いレンズと照明の位置関係を変えられるのも特長で、
作業の内容に合わせてレンズの位置(向かって左側面にも取り付け可能)や角度の変更すれば、
使い方次第で従来の拡大鏡以上に便利なのではと自負しています。

如何だったでしょうか。
オーツカ光学がデスクライトを発売した理由を少しご理解頂けたでしょうか。

工場内で使う事が前提の製品開発は、一般向けの製品と比べて外観が武骨だったり、
機能がオーバースペックになったりと、逆に難しい場合も多いのですが、
永年に渡って製造業の皆様にお世話になっているオーツカ光学としては、
製造の現場で少しでもお役に立てる製品の開発、販売をと考え製品化を致しました。
是非、多くのお客様にお試しを頂きたいと思っております。

最後までお読みいただきまして誠に有難うございました。

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